オーディンの森

金太郎・雷神・トール 〜 金太郎の出生 

自分で先に言っちゃうぞっ、どういうタイトルだっ;;や、ちょっと面白いかなと思って(^^;;

んで、桃太郎は途中で放りっぱなしで今度は金太郎かいっ、と言われそうですが、はい、その通りです(- -;;

日本人で金太郎を知らない人はいないと思いますが、じゃあ、金太郎ってどういう人?って聞くと、たいていは「熊と相撲取ってた人でしょう?」とお答えが返ってくるんじゃないでしょうか?……スミマセン、私はそのレベルです…桃太郎ならちょこっとは知ってるんだけど(・_・;;

ちょっと歴史に詳しい方なら、彼が実在の人物らしいということは御存知でしょう。そう、金太郎は源頼光の四天王の一人、坂田金時と言われています。頼みの綱の(渡辺綱…ごめん;;)『神話伝説事典』を開くと、

源頼光の四天王の一人坂田金時のことは、『今昔物語』にもその名が挙げられており、実在の人物らしいが、後世の物語となると山姥の子とされ、余程神怪な人物とされている。

とある。ひええ〜知らなかった〜、金太郎って山姥の子供だったの〜?「後世の物語となると」とあるところはミソかもですね。どっかで異常出産譚がついてきたということか。

近松作『嫗山姥』以下の江戸時代の浄瑠璃・歌舞伎・そのほかの小説類には、多く怪童丸という名になっている。その幼時のことは『前太平記』や井沢長秀の『広益俗説弁』などに記されている。

後者の本読んでみたいのですが、なかなか本漁りにも出かけられません(- -;;泣き言言ってる間に次行きましょうね;;以下はこの『広益俗説弁』を出典とした金太郎発見のくだりです。原典に当たれずスミマセン<(_ _)>

…天延四年源頼光朝臣が上総の任満ちて上京の際、相模国から足柄山にさしかかったところ、向かいの岨(そば)にあがる赤色の雲気を見て、頼光が渡辺綱を召し、「かしこに雲気のあるのは、人傑が隠れているのであろう。尋ねよ」と命じるので、綱が尋ねて行くと、茅屋の中に六十余の老婆と二十才ばかりの童形の若者とがいた。綱が彼等を頼光の前につれて来ると、頼光はその姓名を問うた。老婆は答えて、「私はある日山の頂きで寝た処、夢の中に赤竜が来て通ずと見て、この子を孕み、生れて二十一年を経たのです」。と申しあげたので、頼光は凡人(ただびと)にはあらずと感じ、酒田公時と名づけて己が家臣としたという。

で、次は『前太平記』掲載の金太郎発見。こっちも事典の孫引きです;;

『前太平記』でも、やはりこの母の山姥が、頼光に答えた言葉の中に、「一日この巓に出て寝たりしに、夢中に赤竜来りて妾に通ず。そのとき雷鳴夥しくして驚きさめぬ。果してこの子を孕めり」。と言っている。要するに、雷神寄胎伝説の一つであろう。

何故に雷神寄胎、なのかというと、赤竜が来て通じたから、というだけではないんですね。以下もまるごと事典に頼ります。

その全身が赤く童形であるのは、少童の姿であると考えられた、古代の雷神の信仰の流れである。その鉞は、シナの雷公がやはりしばしば鉞を持っている姿で描かれているのと同じく、雷神の武具であり、象徴なのであろう。金時の母を山姥であるとしたのは、一種の母子神信仰がこれの背景をなしているからであろう。賀茂縁起などの、処女懐胎神話の行なわれていた所でも、母と子の神を祀っていた。金時とその母の話は、おそらく足柄附近のそうした信仰を、史上の公時に結びつけたものであろう。

参考 高崎正秀『金太郎誕生譚』

そういうわけで以上、事典をまるごと使わせていただきました。『神話伝説事典』どうも有難うございます☆これを下敷きに今回は話を広げていきたいと思います。

で、まずは雷神。

実は私、雷神が子供の姿をしている、というのは初めて知りました。雷様が子鬼の姿で太鼓叩いてたり、雲から落ちたりするのは絵本の世界だけではなかったんですねえ、びっくり。この雷様の象徴が鉞であるという。これは簡単に想像がつくように、落雷によって引き裂かれた木々などの様子が大鉞を振るった如くに見えるからというので当たりなんではないでしょうか。

…(。。)…(・0・!!御主人様が、みなもとのらいこう…雷光…(。。;;;失礼いたしました(_ _;;

雷神が出てきたら北欧神話フリークとしては当然、トールを思い出します。そして、当然、トールの獲物ミョルニルのハンマー……鉞とちょっと違うけど…柄がついてる武器ってとこが似てるかも(- -)…無理あるかしら…;;;

雷神つながり、赤で象徴される金太郎、赤髭のトール、近い近いぞ〜、あ〜でもなんで鉞と槌は似て非なる存在なんだ?!どっかに接点があるんじゃないか?!

そういう素朴なジレンマから今回の調べ物はスタートしました。というわけで、つづく、です(^^)

 つづく

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